新規作成: 2020/01/17
最終更新:2020/02/17
【パワーメーターコネクトとは】
GT-eBoxとANT+パワーメーター(※)をペアリングすることで、GT-eBoxでパワーメーターの値およびケイデンスを読むことが可能となります。
GT-eBoxがパワーメーターのパワーアウトプット値を読み込み、使用することで、ワークアウトなどのワット固定モード(ERG)や、バーチャルライドソフトを使用した勾配連動において、精密な負荷制御を行うことが可能となり、今まで以上に実走に近い感覚を体験することが可能となります。
※接続できるのはANT+パワーメーターだけであり、Bluetoothパワーメーターの接続はできません
リリース時期は2020/02/17週となります。予定より遅くなり申し訳ございません。
【パワーメーターコネクト接続概念】
Zwiftとの接続を例に取り、パワーメーターコネクトの接続および処理の概要を説明します。
パワーメーターコネクト無し(従来方式)

パワーメーターコネクト無しのケースは以下のような制御となっております。
-
GT-eBoxは、勾配/ワット,負荷%,速度から計算で求めたGT-PowerをZwiftへ通知する
GT-Powerは論理計算値であるため、パワーアウトプット値とは必ずしも一致しない。 - GT-eBoxは求めたGT-Powerから、勾配/ワット,速度を考慮し、新しい負荷位置を決め、GT-ePowerへ指示を出す
1.と2.を繰り返しワット固定モードおよび、勾配連動時の負荷位置が調整される。
ただ、パワーアウトプット値とGT-Powerの値に大きなズレがあると、負荷位置が適正な位置とならず、負荷が足りない、または負荷が重い、といったケースが発生していた。
Zwiftへのパワーメーター接続はパワーメーターを選択してもGT-eBoxを選択しても同様の事象が発生しうる。
パワーメーターコネクト有り
パワーメーターコネクト有りのケースでは以下のような制御となります。
- GT-eBoxはパワーメーターから通知されたパワーアウトプット値をZwiftへ通知する
- GT-eBoxは通知されたパワーアウトプット値から、勾配/ワット,速度を考慮し、新しい負荷位置を決め、GT-ePowerへ指示を出す
1.と2.を繰り返しワット固定モードおよび、勾配連動時の負荷位置が調整される。
パワーアウトプット値を用いて負荷位置制御を行っているため、表示されるパワー値と負荷の感覚がほぼ一致し、実走行に近い体験を得ることができる。
Zwiftのデバイス接続画面においては以下の通り接続することを推奨します。
- パワーメーター :GT-eBox
- スマートトレーナー:GT-eBox
パワーメーターからGT-eBoxへはANT+接続のみのサポートとなりますが、GT-eBoxからZwiftへはANT+,Bluetooth両接続ともサポートしております。
こんな使い方も
ANT+のみ対応しているパワーメーターを使用していて、iPhoneやiPadなどBluetooth接続しかないデバイスでZwitを行いたい場合、パワーメーターコネクト機能を用いるとGT-eBoxがANT+からBluetoothへ変換しデータ送信することで、Zwiftを行うことが可能となります。
(接続例)
この接続で使用する場合には以下の物が必要となります。新たに必要なものはGT-eBox(と電源アダプター)のみです。
- ANT+パワーメーター
- iPhone, iPadなどのBluetoothのみ対応している端末
- Zwiftなどのバーチャルライドアプリ
- GT-eBox
- GT-eBox電源用USB AC-DCアダプター
【パワーメーターコネクト方法】
GT-eRemoteの画面をもとに説明を行います。
【パワーメーターコネクトの効果】
パワーメーターコネクトを行い、ANT+パワーメーターアウトプット値を使用した例をあげたいと思います。
GT-eRemote Map trace(マップトレースモード)にて
プロフィール的には 距離0.53km, 標高差 34m, 平均勾配 6%となっております。
パイオニアのペダリングモニターをパワーメーターコネクトし、平均300wで走りきったときのタイムが1分40秒弱でした。
実走行で平均300wで走った場合のタイムも1分40秒程度となっており(Strava調べ)、ほぼ、同タイムで走ることができました!
パワーメーターアウトプット値を使用しないで、GT-Powerを用いた場合、校正結果にもよりますが数秒〜数十秒程度乖離することもありましたので、かなり精度が向上したと体感できました。
また、パワーメーターアウトプット値とホイール速度から、マップ勾配に合わせて負荷を調整するのですが、非常にリニアな負荷であると感じることができました。
ワット固定モードにて
下記の2図はZwiftにてERGモードでワークアウトを行った時のワットデータとなります。指定されたワットに対する負荷連動を見るため、ワークアウトを通してギアチェンジをせず回転数を一定にし、速度20km/hを目標に走行しました。
左(もしくは上)はZwift上で表示された結果のスクリーンショットなります。45分走ったうちの最初の30分がERGモードでのワークアウトデータとなります。
右(もしくは下)がパイオニアのSGX-CA600で採取したワークアウトデータとなります。青線がペダリングモニターのパワー値、紫線がSGX-CA600がANT+パワー送信したデータをGT-eBoxが受信しスマートトレーナーとしてSGX-CA600(およびZwift)へ送信したパワー値となっています。
赤線はGT-eBoxが返しているホイール速度になるのですが、スピード校正を正しく行っていなかったため、ときどきおかしな値が表示されています。
ワークアウトのターゲットパワーとそれに対する平均速度、平均パワー、NPは以下のようになっていました。
時間 | 目標パワー | ケイデンス | 速度 | 平均パワー | NP |
---|---|---|---|---|---|
3分 | WarmUp | – | – | – | – |
3分 | 170[w] | 82.2[rpm] | 19.7[km/h] | 170.2[w] | 170.6[w] |
1分 | 200[w] | 87.0[rpm] | 20.8[km/h] | 195.3[w] | 200.0[w] |
1分 | 230[w] | 82.2[rpm] | 19.7[km/h] | 225.0[w] | 230.7[w] |
1.5分 | 150[w] | 81.8[rpm] | 19.6[km/h] | 165.0[w] | 157.4[w] |
3分 | 170[w] | 85.2[rpm] | 20.4[km/h] | 170.2[w] | 171.3[w] |
2分 | 200[w] | 79.9[rpm] | 19.3[km/h] | 196.1[w] | 198.3[w] |
2分 | 230[w] | 85.7[rpm] | 20.1[km/h] | 230.7[w] | 232.1[w] |
1.5分 | 150[w] | 86.5[rpm] | 21.1[km/h] | 166.0[w] | 159.4[w] |
3分 | 170[w] | 88.1[rpm] | 21.1[km/h] | 169.7[w] | 171.1[w] |
3分 | 200[w] | 88.7[rpm] | 21.4[km/h] | 199.3[w] | 201.3[w] |
3分 | 230[w] | 86.4[rpm] | 20.3[km/h] | 229.6[w] | 231.1[w] |
3分 | CoolDown | – | – | – | – |
ほぼ、すべてのメニューにおいてターゲットパワーと平均パワー(NPも)が同等な値となり、目的に沿ったトレーニングが行えました。
ただ、ターゲットパワーが変わった時にも、速度を一定のままでいると負荷が安定するまで多少時間がかかってしまうことがありました。
また、今回のデータには取っていないのですが、10秒間とか20秒とか短めの時間でワット固定モードを行いたい場合にも、負荷が安定するまでに時間がかかってしまい、思ったようなトレーニングが行えないことがありました。
これは今後の開発にてレスポンス改善を行っていきたいと考えています。
【ANT+接続状態の確認方法】
ANT+パワーメーターと接続しているかどうかは、上記したようにGT-eRemoteにおいて接続を確認することができます。
また、それとは別にGT-eBoxのステータスLEDグリーン(ANT+接続状態を示すLED)の点灯状態により見分けることも可能です。
ANT+ FE-C 接続のみ :常時点灯(今までと変更ございません)
パワーメーター接続のみ:2秒点灯→2秒消灯→繰り返し
FE-Cとパワーメーター :3秒点灯→1秒消灯→繰り返し
GT-eBoxだけではどのパワーメーターとペアリングしているか判断ができませんので、GT-eRemoteでの確認を推奨いたします。
【パワーメーターコネクトの今後】
現在は、パワーメーターだけしかペアリングを行うことができませんが、将来的には心拍計やそのほかのセンサーも接続することができるようになる予定です。その接続したセンサーのデータをもとに新たなGT-eSMARTシリーズ製品の制御を行うことができるようになるかも知れません(検討中です)。